2024.0503 小朝日岳日帰り
こちらの続きです。
「登らなくてもいいか」と思ったら、他の山に行こうかなー。
という考えもありました。
しかし。
月山で大朝日連峰を眺めてしまったら。
やっぱり登りに行こうと決めました。
とはいえ、大朝日岳はなかなかの山であります。
わたしが日帰りで行けそうな所までとなると~。
目指すのは小朝日岳!
車中泊した道の駅から、古寺鉱泉登山口までは40分くらい。
こちらの道の駅は、月山と朝日岳へ行くなら本当にちょうど良い所にありました。
AM4:30位に到着。
ここまでの道中は山道となるが、険しいところも無く迷うことも無かったです。
駐車場は広く、2018年に新しく拡張されており約200台ほど停められます。
この日は案内所に一番近い所でも余裕がありました。
駐車場の協力金は\1000。
GWに合わせて開設して下さっているおトイレもあり!
色々とありがたや~と思いながら準備を済ませる。
登山開始!いってみよ~
熊鈴リンリン鳴らして歩き始めるとすぐに~
橋を渡ります。
しっかり造られているので安心感!
ここから道なりに歩けば森の道。
イイ山が始まりそうな予感がします。
メチャクチャ急登!ではなくゆるりと登って行ける感じ。
昨日は森をすっ飛ばしてからの絶景スタートだったから。
余計にこの、森の中の道が良く思えるのかもしれない。
登り始めてすぐに、ピンクのツツジが「おはよう!」と出迎えてくれて。
えいえい、登って見上げたのは立派な松の木。
タムシバがそこら中に咲いていて、それだけでとっても幸せな気持ちになれた。
ふと、木々の間から月山が見える。
昨日は、あそこから指くわえて眺めていたんだ~と思うと得意気になる。
「今日は、こっちの山にいるんだぞーー」
ほんと来てよかった。
いいなぁ、と眺めていたあの山並みの一部に自分がいる。
そんな山を歩いていることがとても嬉しくなります。
道中には、多種多様な木々たちが迎えてくれて。
日差しも良く、緑がとても綺麗。
これぞ豊かな森、という感じがする。
ヒメコマツもブナも手がを取り合って仲良しそう。
そんなたくさんの木々たちが、
「よく来たね~行ってらっしゃい!」
と見守ってくれるようでした。
木々たちはどれだけの登山人を見てきたのだろう。
そんな森を抜けていくと~ようやく雪の道に。
木々たちも様子を変えていく。
雪からから目覚めたばかりの道には。
春を待ちわびていたショウジョウバカマが嬉しそう。
ようやく、景色が抜けると~
ハナヌキ分岐までの登りがどーーんと見えた。
「うぉー、あれが分岐か~」
見上げる分岐までは中々しんどそう。
えぇ、ここからが登りの本番です。
しばし休憩したら、アイゼン付けてうぉーーと登っていると…。
「こんにちは~、、キツイですね~」
ここで初めて人に出会う。
お互いに声を交わし。
どうぞ、どうぞと道を譲る。
しばし登って、振り返れば月山~!
下の方には、歩いて来た道のりが見える。
YAMAPの投稿に、ここの急登がーーと書かれていたのを思いだして。
うんうん、これかなるほどぉーー。
体力や水分、いろいろ削られながらも、ようやく、、
ハナヌキ分岐に出ましたーーー
でた!山並み。
「うぁーー、、あれが大朝日岳!」
めちゃ近い、そしてでかい!
古寺山への登りが始まる~
ここからは、先ほどより辛くなくスッカーンと抜けた景色がご褒美。
クラックが沢山あるので近づかないように歩く。
よそ見は、ほどほどに~と。
こうしてたどり着いた古寺山。
とっても景色が良いところ!
小朝日岳と大朝日がどどーーんと見える。
避難小屋も確認できました。
近そうで、やっぱり遠いなぁ~。
小朝日岳へ辿る道のりが見えると、あれ登るのかぁーー?
と、萎える思い。
でも、あの先で見えるものは…?
というワクワクも沸き起こります。
うんとこうんとこ、登るしかない急登。
雪がズルズルして疲れるけどー。
頑張るしかない!
ここを越えれば~
はい!小朝日岳!
大朝日が目の前にある。
そして飯豊山の山並みも見える。
空が広くなって、みーんな見える。
「ここまで来たら、大朝日まで楽なもんだよ?」
降りてきた方に言われる。
そう。たぶん行けないことは無い。
勿体ない気もするが、今日はここまでと決めて来たし。
それに大朝日まで登ったとしても、帰りの脚を使い果たしてしまうだろう。
この景色を観られたから、良かった。
今回は、確認に来たのだから。
きっと次は、あの先に見える稜線を歩きに行こう!
こんな日帰りではなく、3日・4日かけて歩いてみたい山。
避難小屋を辿って、それは良い旅ができるだろうな。
写真をたくさん撮ったら降りよう。
帰省している妹と、かわいい甥っ子が実家で待っていると思ったら。
登るより、もう帰らなくちゃ、と言う気持ちに化けてゆく。
また絶対、会いに行くからね~
と、大朝日にさよなら告げて。
こうして満足したら。
下山は本当に早いもので、あんなにゼーハして登ったハナヌキ峰の道のりも。
サクサク降りてゆきました。
唯一の水場で水を汲み。
また来るねと、タムシバと木々たちにも気持ちを添えて。
長い長い、下山の道をひたすら歩いていると…。
そういえば、新庄は
あれから何だったんだっけ。とふと思う。
「新庄さんねー、7階フロアのあの子と食事行ったらしいわよー」
そうだった。
噂好きのパートさんたちが話してた。
「アイツ、既婚者のくせに。」
あの時は、その位にしか思わなかったけれど。
新庄の確認行動は身になってたんだよなー
なんて思う。
それから新庄は、次の仕事があるとかなんかでモグラ事務所を離れる事になって。
最後の日、私は新幹線のホームまで見送りに行った。
「おまえは、おかめちんこって感じだよなー」
と言って笑う新庄は
「あぁ?」
どーゆー意味だよ、とムッとする私に。
ブサイクとか顔の意味じゃないんだぞー、と弁解をしていた。
「できれば、オマエも連れて行きたかった、もっと教えたいことがあった」
そんな事も言っていた。
わたしは新庄が好きでも嫌いでもなかった。
でも、新庄の居ないあの場所は私にとって違うと思ったから。
その後、すぐに会社を辞めた。
こんな出来事もウン十年前のお話。
気づけばわたしは、あの時の新庄と同じくらいの歳になっている。
とすると、新庄は60歳代か…。
そんなの想像できないけれど。
今も、”これは確認なんだ。”
それを怠らない新庄でいるだろうか。
わたしは今も新庄の言葉を忘れずにやっているよ。
”良いな”と思ったら確認をしに行くこと。
自分の誕生日は休暇を取ること。
だけど、”おかめちんこ”って何なんだよ。
今になってまた思う。
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