2023.10.06~07 富士見平小屋テント泊
①日目 市営駐車場→富士見平小屋 ②日目 富士見平小屋→金峰山→金峰山小屋→富士見平小屋→市営駐車場
①の続きです。
充電できないスマホと共に目覚めた朝。
割とスッキリ起きられた。
スマホの充電は80%をキープしている。
節電モードにしてみたけど、どうだろうか?
YAMAPの表示には「現在地が正しく表示されない恐れがあります」
という忠告あり。
恐れ多いがめげずにいってみよー。
我が家のテントにお留守番を頼んで後にする。
軽くなった荷物とともに~
久々の山登り~
ゆっくり歩きだす。
早く出発したくせに、後から後から抜かされてゆきまして。
みなさん、お足の早いことはやいこと。。
う~んと後方に見えていたおじさまが、あっという間に追いついてこられて。
「おはようございまーす。(歩くのが)お速いですね~」
道を譲りつつ、ご挨拶すると~。
「いい歩き方してるね!」
と、返された。
「え?ありがとうございますー。」
「女の子のね、山を歩く後ろ姿が好きなんだよ」
決していやらしい意味ではなくて、男にはない柔らかい脚運びが
かわいらしくて好きなんだって。
「ほら、男はドスドス歩くでしょ?全然かわいくない」
横を颯爽とお兄さんを登て行くお兄さんを眺めて言う。
「おねーさんはいいね、歩き方も可愛い」
「も、ですね!」
あははーーーと笑い。
「この山は、尾根に出るまでがとにかく長いけど。
出ちゃえばなんてことないから、それまで頑張るんだよー」
またねー、とスタスタ歩いて行くおじさまを見送り。
歩き方を、良いね!と言ってもらうのは嬉しいこと。
早く歩くことはできないが、丁寧に歩くことはできる。
かわいい歩き方。
そんな交流もしながら~
森の香りをいっぱい吸い込んで歩けば…。
最初の休憩ポイント、大日小屋に到着。
この小屋は、、、
なんというかホラー感漂う。。
全く日の当たらない所にある。
うっそうとした所に、どーにか立っているといった感じ。
テント場は明るくて良さそうなのにな。
でも管理とか、大変なんだろうなぁ~
小屋を見下ろしながら、おにぎりを食べ。
さらに歩くと、ちょいとした鎖場があったり。
所々で展望も出てくるので元気になれます。
大日岩の峠に出ると。
あーーーー、疲れた。
どこに座ろうか迷っていると、、、
「そっちに出ると、展望良いですよー」
看板の前でお会いした方が教えてくれる。
「え?こっちですか」
「すぐそこだから行ってみるといいよ」
「ありがとうございますー」
そう言われた通り行ってみると、本当に展望が良かった。
ずーっと、森の中だったせいもあり嬉しくなる。
「あぁーーーーー!」
開けた景色。
なーんと、登ってきたもんだ。
岩に腰をおろし、おやつを食べる。
テント泊装備のお兄さんを眺め、
「どこまで歩くんだろ。。」
という疑問がわく。
ここに来るまでの間、テントの方と何人かすれ違ってきたけれど…。
縦走とか出来るんだ。。
この奥秩父。
あの山も~この先も、ずーっと道は続いているのか~。
樹林帯の合間から見える山の稜線を見て思う。
ふと、カサカサーーーササッという音の先に現れたのは~
「リッスーーーーー!?」
かわいいいぃぃぃーーー。
癒し度100%
でも写真で撮れるわけがないので、カメラを取ろうともせず。
目で追って記憶に焼き付けました。
そして、丸山ピークで一休み。
相変わらずの森なのね。
山頂といえど、展望は無く。
だけど、いくらか明るい道のりになります。
木の間からは富士山も見えた。
さらに急登を頑張ればーーー
やっとこさ、砂払ノ頭にやってくると~
沢山の人と大展望が現れる!
みんな、思い思いに写真を取り合う。
今まで樹林帯を我慢してきた分、嬉しいよね。
「こんどは後ろ向きー、富士山入るーー?」
楽しそうでよい。
この景色はよい。
富士山も南アルプスも見え~る。
この先は、岩々地帯。
えいえい、と登っていると、、、
前方から見覚えのある方が~
「あ!今朝の~?」
と、途中でお話ししていたおじさまがやってきた。
(おえーー、やっぱり歩くの早い!)
少し端に寄っておしゃべりをする。
「良かった、会えたね~!山頂で見失ったと思ってたよ」
「いえいえ!私なんてまだこんな所ですよーー」
なーんて再会の会話を弾ませる。
「いやいや、みんな速すぎ。頑張りすぎなんだよ。
怪我しないように歩くのが一番なんだから!」
このあと、調子良ければ瑞牆山に登ると言うおじさま。
ほんと元気だなぁ~
たしか、70代後半だと言ってた。
「またどこかの山で会いましょうね~」
「おじさんが歩けるうちにな!」
と言って、お別れをする。
おじさまの色褪せたザックを見送る。
いくつも、いくつもの山を登り。
これまで何度も登って、何度も降りて歩いたんだろうなーと。
足取りがたくましかった。
さてと、わたしはこれから山頂へと向かう。
徐々に高くなってゆく景色。
あとから、あとから、通り過ぎてゆく人。人。
人にもめげず~
岩々にもめげず~
あぁ~まだ長い山頂。
もうここで諦めても良いんじゃ。。なーんて。
思いながらよじ登ってゆく。
そんなココロにファイト一発!
富士山が見ているから、諦めるわけにはいかないよ!
がんばれ~わたし。
もうやめるーー?のいつもの葛藤をしていたら
着いた~
めちゃ人いる。。笑
↑この写真を撮るのにちょっと並ぶ。
どこからこんなに来られた?と思うほど。人がいる!
でも、景色は本当によいーーーー。
あちこちでお湯を沸かしたり。
「あれ食べたいー」
「これ!おいしい~」
など、会話が飛び交う中。
あの稜線はどこに行くんだろーか。
ここで朝日を眺められたら素敵だろうな、
来年はこうして、あそこまで…などと妄想する。
お昼ご飯をたべたら、金峰小屋へ回って降りる事にする。
すると~小屋の隣に鎮座する岩の上に積まれた石が見えた。
面白いな~とそれを目指して降りてゆく。
ほどなく小屋に到着!
ちょいと覗くと、金峰小屋はとっても素敵な小屋だった。
なんか、雰囲気がいい。
ご飯も美味しそう。
きっと次はここに泊まって、朝日を山頂で眺めるのが良いな~と思う。
さてと下山!腰を上げると、
「あら!栃木で遭難だってよ~」
という言葉が聞こえた。
え?
と思うが、私のバッテリーは節電モード。
その言葉が気になりつつ…
下山を開始しました。
降りてしまえば、なんのこっちゃない。
降りてくるのはあっという間。
帰ってくると、私のテントはどこーー?
と言うくらい様々なテントが花咲いている。
小屋の鹿肉うどん食べたかったけれど、もうこの時間じゃ無理~
撤収に励みます。
その間、ピコンと横で音がする。
節電モードを解除したスマホには。
「那須行ってた?大丈夫?」
え?なにが。
と見れば、ニュースで遭難事故があったことを知る。
ほんとうはこの日、那須に行こうと思っていたんだ。
私の大好きな朝日岳。
あの場所で。と思うと悲しくなり。
ただ、ただ、ご冥福をお祈りするのみです。
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